ガーデン・エクステリア
1お庭~なくてもいいが、あった方が絶対いい!~
山口 嵩明(以下T) 山口 ゆみ(以下Y):こんにちは。Ryuさん、今日はよろしくお願いします。
村尾 隆介氏(以下R):よろしくお願いします。
T: 早速ですが、Ryuさんは「お庭」という言葉から何を連想されますか?
R: そうですね、都心で生まれ育った僕にとっては、庭がある家なんてすごく珍しかったですね。
庭といっても木が1,2本あるくらいで池がある、なんて言ったら「え~」って感じで驚いてました。
だからお庭というのはみんなの『憧れ』、『究極のゴールのひとつ』、 もしくは『成功の証』
という感じがします。
Y: やはり贅沢な品物という感じですかね。
R: そうですね。家があったら庭をつくる、というのが当たり前ではなくて、
余裕があってほんとにできるんだったら作ろうね、という存在でした。
だから実際にお庭でパーティーをしたりだとか、ご飯を食べたり、花火をしたり
という思い出の記憶は一つもありませんね。
そういうのはお姫様の話みたい、「そんな家あるの?」って感じですよね。
正直なところSANPOHのHPの写真を見て、「日本にそんな広い庭があるのか?」って
びっくりしました。
T: そうなんですね!そんなに違うもんなんですね。
僕の地元では広いお庭、というよりもスペースがありすぎてどう管理していこうか、
あの大木が、雑草が・・・と困っている方も多いくらいです。
R: それはうらやましい!
あれだけ凝縮された東京ですから、やはり土地が狭いことは しょうがないことですけれど、
でも、お庭は「あった方がいい」に決まってると思うし、もし自分が家を建てる立場になったと
したら是非、お庭をつくりたいと思いますよね。
Y: そうですよね。
広さは違うかもしれませんが、路地裏の限られたスペースであっても 鉢植えのお花を
並べてみたり、好きな植物を持ってきて楽しんでいますよね。
都会のそんな風景もテレビなどでよく目にする気がします。
T: 僕の母の実家がそうで、玄関前やバルコニーに祖父が鉢植えをたくさん並べて、
それが楽しみのひとつになっていたようです。
R: それをお庭として楽しむ感じですね。
人間も自然の一部でしょうから、土を触る、葉のにおいをかぐとか、虫の動きを見る、
なんていう自然と触れることを求めている部分があるんでしょうね。
自分で何か植物を育てたという喜びのようなものを一生のうちに一回は経験したいと
思いますね。
R: 僕の友人におもしろい遊びを開発するやつがいて、
植木をいっぱい集めて、夜中に仲間とそれを植えている人がいます。
Y: え~! 映画になりそうなお話ですね。
R: ねえ。勝手に植えてけしからん!と言われるかもしれないけれど、
朝、そこを通る人が「あれ?昨日はなかったのにいつの間に?」って驚きますよね。
ちょっと夢のある話だと思いますけどね。
Y: 「花泥棒は罪にはならぬ」という言葉にもどこか通じるような・・・。
T: 僕たちには、お客さまのお庭つくりに携わって、それがだんだん自分の庭のように
愛着が湧いてきてお引渡しのころになんだか淋しくなるってことがあります。
R: 特に用もないのにちょくちょく前を通ったりするんじゃないですか?
T: そうです。
そこで、お庭に出ておられたり、水やりをしてたりという姿を見るとほんとに嬉しくなりますね。
R: なるほど。
某建設会社の有名なコピーがありますよね。
九州の鹿児島という限られたエリアではあるかもしれませんが、やまぐちさんの
されているお仕事も『地図に残る』仕事であることに変わりありませんよね。
もしくは、二酸化炭素を吸収して、酸素を出すことに貢献しているかもしれないですし
すごくいいことですよね。
R: 僕はサッカーが非常に大好きで
Jリーグのひとつの構想である、『すべてのグラウンドに天然芝を』というのにとても共感
しています。
そういうのがあったら、けがも防げるし、街全体の景観もきれいになるじゃないですか。
そんなグラウンドがあっちにもこっちにもできたら、それは豊かな国であるという証拠の
ひとつでもあるのかな、と思いますね。
土地によっては芝が育ちにくかったり、手入れが大変だったり、いろいろ問題もあるかも
しれませんが、そこは日本人の探究心でなんとかうまく解決して、グラウンドに限らず、
いろいろな人にこだわって欲しいですね。
T: そうですね。
手がかかるんですが、芝生の庭が欲しいというのはみなさんよくおっしゃいます。
やはり、緑には人を惹きつける力があるんですよね。
『お庭に家族の笑顔を増やしたい』
鹿児島の出水にある小さなお庭屋さん、SANPOH社のオンライントークショー
次回は「個人~地域全体で景観づくり」
というテーマでお送りします。